【計算例あり】自費出版・商業出版の印税はいくら?仕組みと計算方法を解説
「自費出版したら印税はいくらもらえるの?」
「商業出版と自費出版で印税の計算方法は違う?」
「Kindle出版の印税率は実際どのくらい?」
この記事では、自費出版・商業出版・Kindle出版それぞれの印税の仕組みと、具体的な計算例を数字で解説します。出版実績60冊以上の浜松出版が、実際の経験をもとに正直に教えます。
そもそも印税とは?
印税とは、本が売れたときに著者に入る報酬のことです。計算式はシンプルです。
印税 = 定価 × 販売部数 × 印税率
例:定価1,500円の本が1,000部売れて、印税率10%の場合
→ 1,500円 × 1,000部 × 10% = 15万円
印税は「本が売れるたびに入るお金」です。一度書いた本が売れ続ける限り、継続的に収入が入ってくる仕組みです。
商業出版の印税計算
商業出版とは、出版社が費用を負担して出版する形式です。著者は費用を払わず、売れた分だけ印税をもらいます。
印税率の相場
- 一般的な相場:5〜10%
- 初めての著者:5〜7%が多い
- 実績のある著者:10〜15%
- ベストセラー作家:15〜20%以上
商業出版の印税計算例
- 定価1,500円 × 初版3,000部 × 印税率7% = 31万5,000円
- 定価1,500円 × 初版5,000部 × 印税率7% = 52万5,000円
- 定価1,500円 × 初版5,000部 × 印税率10% = 75万円
ただし、商業出版は出版社の審査を通る必要があります。初版が売り切れなければ重版はかからず、印税もそれ以上入りません。
発行部数方式と実売方式の違い
商業出版では、印税の計算方式が2種類あります。契約書に必ず明記されているので確認してください。
- 発行部数方式:印刷した部数に対して印税を計算。売れ残りがあっても印税がもらえる。著者にとって有利
- 実売方式:実際に売れた部数に対して計算。売れないと印税はゼロ。出版社にとって有利
最近は実売方式が増えています。契約前に必ず確認しましょう。
商業出版の現実
正直に言います。商業出版は一般人には難しいです。
出版社が審査を通すのは、すでに知名度がある人・SNSフォロワーが多い人・独自の経験や実績がある人がほとんどです。一般人が商業出版を目指す場合、まずKindleで出版実績を作ってから企画を持ち込む方が現実的です。
Kindle電子書籍(自費出版)の印税計算
Kindle出版(KDP)は、誰でも電子書籍を出版できるAmazonのサービスです。印税率が高いのが特徴です。
Kindleの印税率
- 35%プラン:価格が250円未満または1,251円以上の場合
- 70%プラン:価格が250〜1,250円の場合(KDPセレクト登録時は99〜20,000円でも70%)
Kindle印税の計算例
- 定価500円 × 月50冊 × 70% = 月17,500円(年間21万円)
- 定価800円 × 月100冊 × 70% = 月56,000円(年間67万2,000円)
- 定価500円 × 月10冊 × 70% = 月3,500円(年間4万2,000円)
Kindleの印税率は商業出版より圧倒的に高いです。ただし、売れる仕組みを自分で作らないといけません。何もしなければほぼ売れません。
Kindle Unlimitedの収益
KDPセレクトに登録してKindle Unlimitedの対象にすると、読み放題ユーザーにも読んでもらえます。この場合の収益は「ページ読み取り数」に応じて計算されます。
- 1ページあたりの単価:約0.5円(変動あり)
- 100ページの本が100回読まれた場合:100ページ × 100回 × 0.5円 = 5,000円
売上0でも読まれていれば収益が発生するため、初出版の場合はKDPセレクトへの登録をおすすめします。
紙の本(POD・オンデマンド印刷)の印税計算
AmazonのKDPペーパーバックを使えば、在庫リスクなしで紙の本を販売できます。
KDPペーパーバックの印税計算
印税 = 定価 × 60% – 印刷コスト
印刷コストはページ数と用紙サイズによって異なります。
- 100ページのA6本:印刷コスト約200円
- 200ページのA5本:印刷コスト約400円
- 300ページのA5本:印刷コスト約600円
計算例
- 定価1,000円 × 60% – 印刷コスト200円 = 1冊あたり400円
- 定価1,500円 × 60% – 印刷コスト400円 = 1冊あたり500円
- 定価2,000円 × 60% – 印刷コスト600円 = 1冊あたり600円
電子書籍より印税額は低くなりますが、紙の本として販売できる点が強みです。
商業出版 vs Kindle出版 vs 自費出版:どれが一番稼げるか
正直に比較します。
商業出版
- 印税率:5〜10%
- 費用:著者負担なし
- メリット:書店流通・出版社がプロモーション
- デメリット:審査が難しい・印税率が低い・収益化まで時間がかかる
Kindle出版(自費出版)
- 印税率:35〜70%
- 費用:自分でやれば数万円〜、サポートあり10〜30万円
- メリット:誰でも出版できる・印税率が高い・スピードが早い
- デメリット:集客を自分でやる必要がある
自費出版(紙の本)
- 収益:売上から費用を差し引いた全額
- 費用:30〜100万円程度
- メリット:自由度が高い・紙の本として手元に残る
- デメリット:費用が高い・在庫リスクがある(PODを除く)
副業・ブランディング目的ならKindle出版が最もコスパが良いです。本格的な収入を狙うならKindle実績を作ってから商業出版を目指す流れがおすすめです。
印税収入の税金について
印税収入は確定申告が必要です。
- 副業として得た印税:雑所得として申告
- 本業として得た印税:事業所得として申告
- 年間20万円を超える場合は確定申告が必須
以下の費用は経費として計上できます:
- 執筆にかかった取材費
- PCやソフトの購入費
- 参考文献の書籍購入費
- 出版サポートの費用
- プロモーション費用
住民税の徴収方法を「普通徴収(自分で納付)」に設定することで、会社に副業収入が通知されるリスクを下げられます。
印税だけで生活できる?現実を正直に話す
正直に言います。印税だけで生活するのは、よほどのベストセラーにならない限り難しいです。
例えば、月20万円を印税だけで稼ごうとすると:
- Kindle(500円・70%)の場合:月572冊売れる必要がある
- 商業出版(1,500円・10%)の場合:月1,333部売れる必要がある
これは現実的ではありません。
でも「印税で生活する」ではなく「本をきっかけにビジネスを広げる」という発想に切り替えると話が変わります。
- 本を出したことで講演依頼が来る
- 本をきっかけに新規顧客が問い合わせしてくる
- 「著者」という肩書きで信頼感が上がり、単価が上がる
本の直接売上ではなく、本をきっかけにしたビジネスで回収する。これが出版を「投資」にする考え方です。
小説を自費出版した場合の印税はいくら?
小説をKindleで自費出版した場合の印税を計算します。
Kindle電子書籍(小説)の印税計算例
- 定価500円 × 月100冊 × 70% = 月35,000円
- 定価800円 × 月200冊 × 70% = 月112,000円
- 定価500円 × 月30冊 × 70% = 月10,500円
小説はKindle Unlimitedとの相性が特に良いです。読み放題ユーザーに読まれることで、販売数に関わらずページ読み取り数に応じた収益が発生します。
また小説は連載・シリーズ化しやすく、1冊目が売れると2冊目・3冊目の購入につながりやすいのが特徴です。
→ 関連記事:nolaで書いた小説をKindle出版する方法
まとめ:印税計算の早見表
- 商業出版:定価 × 部数 × 5〜10%。審査あり・費用ゼロ・書店流通
- Kindle電子書籍(70%):定価 × 販売数 × 70%。審査なし・集客が必要
- Kindle電子書籍(35%):定価 × 販売数 × 35%。価格帯が条件外の場合
- 紙の本(POD):定価 × 60% – 印刷コスト。在庫リスクなし
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→ 関連記事:自費出版の売上の実態と上げる方法5つ
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