「表紙を作る段階で、画像サイズはいくつにすればいいの?」 Kindle出版では、電子書籍とペーパーバックで必要なデータが異なります。電子版は縦横比と画像形式が中心ですが、紙版は判型、ページ数、用紙、背幅を含めた一枚のカバー寸法を計算します。電子版の表紙画像をそのまま紙版へ流用すると、背表紙や塗り足しが合わないことがあります。
この記事では、KDP公式ヘルプに沿って電子書籍の推奨サイズを確認し、ペーパーバックのテンプレートを作る流れ、表紙データの入稿前チェックまで解説します。数値は2026年10月14日に確認した公式情報に基づきます。KDPの仕様変更があり得るため、入稿時には最新の公式ページも再確認してください。
ひとりで判断しにくいときは
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最初に決めるのは「電子版か紙版か」
| 出版形態 | 用意する表紙 | サイズの決め方 |
|---|---|---|
| Kindle電子書籍 | 表1にあたる表紙画像1枚 | 縦横比を決め、推奨ピクセル寸法・形式に合わせる |
| ペーパーバック | 表表紙・背表紙・裏表紙を含む一枚のカバー | 判型、ページ数、用紙を決め、KDP計算ツールのテンプレートに合わせる |
| 両方出す | 電子版と紙版それぞれのデータ | 電子版の画像を紙版へ単純拡大せず、別ファイルで書き出す |
作業を始める前に、版型と本文の状態を確定します。紙版のページ数が変わると背幅が変わることがあり、カバー全体の横幅にも影響します。原稿の校正が終わる前に紙表紙の最終データを作り込むと、後から調整が必要になるため、本文レイアウトを固めてからテンプレートを取得する順番が安全です。
Kindle電子書籍の表紙サイズ
KDP公式ヘルプでは、電子書籍の表紙について、推奨サイズは高さ2,560ピクセル×幅1,600ピクセル、最小サイズは高さ1,000ピクセル×幅625ピクセルと案内されています。理想の縦横比は高さ1に対して幅0.625、つまり縦長の1.6対1です。寸法は幅×高さの順でデザインソフトに表示されることもあるので、入力欄の順序を確認しましょう。
推奨:幅1,600 × 高さ2,560 px。最小:幅625 × 高さ1,000 px。比率が大きく外れていたり、小さすぎたりすると、表示品質やアップロード時の適合に影響します。
形式はJPEGまたはTIFF、カラーモードはRGBが基本です。印刷用にCMYKで作った表紙をそのまま電子版へ書き出すと、色の見え方が変わることがあります。電子版用にRGBで書き出したファイルを別に保管し、アップロード後はプレビュー画面で端の切れや文字の読みやすさを確かめます。
表紙に価格、期間限定セール、購入を促す文言、連絡先などを入れるのは避けます。表紙は作品を識別する画像として、タイトル・著者名・内容を伝えるビジュアルに絞るのが基本です。最終判断はKDPの現行コンテンツ要件に従ってください。
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ペーパーバックは計算ツールから始める
紙版のカバーは、表表紙だけでなく背表紙と裏表紙を含む一枚のデータです。必要寸法は判型、本文ページ数、用紙の種類などで変わります。特に背幅はページ数と紙の条件によって変化するため、ネット上の汎用テンプレートや前の本のデータを使い回すのではなく、KDPの公式カバー計算ツールから該当条件のテンプレートを取得します。
本文の仕上がりサイズ、白黒・カラー、用紙などを決定。
本文PDFの最終ページ数を数える。修正予定があれば確定を待つ。
KDPカバー計算ツールに条件を入力し、テンプレートをダウンロード。
テンプレートのガイドに合わせ、表・背・裏と塗り足しを作る。
KDPのプレビューで警告、文字切れ、バーコード領域を確認して修正。
公式テンプレートには、仕上がり線、塗り足し、背表紙、バーコード領域などの目安が含まれます。ガイドレイヤーを完成画像に残して入稿しないよう注意し、書き出し後にテンプレートの位置と表紙デザインがずれていないかを再確認します。
サイズ・形式を入稿前に点検する
| チェック項目 | 電子書籍 | ペーパーバック |
|---|---|---|
| 寸法 | 推奨ピクセル数と縦横比を確認 | 公式計算ツールのテンプレート寸法と一致 |
| 色・形式 | RGB、JPEGまたはTIFFを確認 | 印刷用データの仕様とテンプレートを確認 |
| 安全領域 | タイトル・著者名が端に寄りすぎていないか | 文字が仕上がり線や背幅の境界にかかっていないか |
| プレビュー | 小さなサムネイルでも読めるか | KDPプレビューの警告・断裁位置を確認 |
| 最終ファイル | 電子用に別書き出ししたか | 本文ページ数確定後にテンプレートを再取得したか |
- 画像の縦横比を固定し、無理な引き伸ばしをしない
- タイトルや著者名は端から余裕を持って配置する
- サムネイル表示で文字が読めるか確認する
- 紙版は背表紙の文字方向・余白・中央位置を見る
- 表紙を修正したら、プレビューを最初から見直す
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よくある失敗と直し方
電子版と紙版の表紙を同じデータで済ませる。 電子版は表面画像だけですが、紙版には裏表紙・背表紙・塗り足しが必要です。最初に二種類の納品データを用意する前提にします。
本文ページ数が固まる前に背幅を決める。 ページが増減すると背幅も変わる可能性があります。本文PDFが最終になってから計算ツールを使い、必要ならカバー全体を再調整します。
ピクセル数だけ見て比率を見ない。 幅と高さが推奨値でも、縦横比が崩れていると見た目に歪みます。縦横比を固定した状態で作成し、書き出し後の画像情報を確認します。
表紙画像だけで審査が完了すると思い込む。 仕様に合っていても、文字の可読性、内容との整合、権利関係などは別に確認が必要です。KDPのプレビューと現行コンテンツガイドラインを併用します。
素材の利用許諾も確認しましょう。フォント、写真、イラストの商用利用・電子書籍表紙での使用条件は提供元ごとに違います。購入した素材でも、利用範囲を確認してから入稿します。
表紙づくりの作業を短くするコツ
デザインソフトを開く前に、作品のジャンル、読者、タイトル、著者名、帯に相当する補足文の有無を整理します。表紙に入れる文言が多いほど、スマートフォンの小さい表示で読みにくくなるため、必須の文字を優先して階層をつけます。既存の本を参考にするときは、色やレイアウトをそのまま模倣するのではなく、読者がジャンルを判断する手がかりを分析しましょう。
- 表紙の目的を一文にする(誰に、どんな本と伝えるか)
- タイトルと著者名の優先順位を決める
- 素材の権利・利用範囲を記録する
- 電子版・紙版の元データを分けて保存する
- 最終書き出しに日付と版番号をつける
本文の組版・EPUBの確認が必要なら、EPUB作成ソフトと入稿前チェックリストを先に確認してください。紙の本を含めた制作ソフトの選択は、本を作るソフトの比較記事が参考になります。原稿完成後の出版方法を整理したい方は、小説を書き終えた後の選択肢もあわせてご覧ください。
よくある質問
Q. Kindle電子書籍の表紙は何ピクセルが推奨ですか?
KDP公式ヘルプでは幅1,600×高さ2,560ピクセルが推奨値です。最小は幅625×高さ1,000ピクセルで、縦長比率もあわせて確認します。
Q. JPGとPNGのどちらがよいですか?
公式ヘルプの推奨形式はJPEGまたはTIFFです。作成ツールの初期設定に任せず、形式、RGB、ファイルの表示を確認してください。
Q. 紙の本の表紙サイズはどう計算しますか?
判型、ページ数、用紙などを決め、KDPのカバー計算ツールでテンプレートを取得します。本文ページ数が確定してから計算するのが安全です。
Q. 電子版用の表紙を紙版にも使えますか?
デザインの一部を再利用できる場合はありますが、紙版は裏表紙・背表紙を含む別寸法です。電子版画像をそのまま紙版データとして入稿することはできません。
Q. 背表紙に文字を入れる基準は?
背幅やKDPの現行条件によります。テンプレートとプレビューで配置可能な領域を確認し、幅が足りない場合は文字を省く選択も検討します。
参考にした公式情報(2026年10月14日確認)
- Amazon KDP:電子書籍の表紙画像に関するガイドライン(推奨寸法、形式、色など)
- Amazon KDP:ペーパーバックの表紙計算ツール・テンプレート(判型・ページ数等に応じたテンプレート)
※仕様は変更される可能性があります。入稿する時点のKDP公式ヘルプ、計算ツール、プレビューを優先してください。
テンプレートに合わせてデザインする具体手順
テンプレートを開いたら、最初にドキュメント全体の幅と高さ、解像度、塗り足し範囲を確認します。テンプレート上の線は役割ごとに異なるため、どれが仕上がり線で、どれが安全領域や背幅の境界かを凡例で確かめましょう。デザインはガイドより上のレイヤーに置き、ガイド線そのものを画像として書き出さないようにします。
- テンプレートの寸法・判型・ページ数が注文内容と一致するか照合する
- 背景は塗り足し範囲まで伸ばし、仕上がりで白い隙間が出ないようにする
- タイトル・著者名・重要な文字は安全領域の内側に置く
- 背表紙の中央に文字を配置し、折り目や断裁位置と重ならないか見る
- バーコード用領域を確保し、その場所に重要な文字や図柄を置かない
- ガイドレイヤーを非表示にしてから最終PDFを書き出す
判型とページ数を先に決める理由
KDPの紙書籍では、表紙の外寸が本文の仕上がりサイズとページ数に連動します。同じページ数でも、判型や用紙の選択が異なると必要寸法が変わるため、過去に作った表紙のピクセル寸法をそのまま使う方法は適切ではありません。レイアウトを直してページが増減した場合も、完成版の本文PDFを基準にテンプレートを再取得する判断が必要です。
判型を決める際は、読者が読みやすい大きさ、本文の文字サイズ、ページ数、印刷費の見積もりを合わせて検討します。表紙デザインを先に確定してしまうと、本文側の変更で背幅やカバー寸法が変わり、背景や文字の位置をやり直すことがあります。本文PDFをプレビューし、ページ番号、目次、空白ページを含む実ページ数を確認してから、計算ツールに入力しましょう。
テンプレートの取得条件は制作記録にも残します。判型、用紙、ページ数、取得日が分かれば、改訂時にどの条件で作った表紙か追跡できます。
入稿後のプレビューで見るポイント
ファイルを書き出したら、画像ビューアで確認するだけで終わらせず、KDPのプレビューにアップロードして実際の判型でチェックします。プレビューでは警告の有無だけでなく、表紙全体の位置、文字の欠け、背表紙の中心、裏表紙の余白、バーコード領域などを拡大して確認します。画面表示は印刷結果の完全な再現ではありませんが、寸法や配置ミスを見つける工程として欠かせません。
- 警告やエラーが出た箇所を記録し、原因を一つずつ直す
- 拡大表示で文字や線が断裁位置に近すぎないか確認する
- 縮小表示でタイトルが読め、ジャンルが伝わるか見る
- 電子版はストアの小さなサムネイルを想定して文字量を抑える
- 修正版をアップロードした後、前の版と見間違えないようファイル名を確認する
ファイルの受け渡しと制作メモを残す
デザイナーに依頼する場合も自作する場合も、完成画像だけを手元に残すと修正時に困ることがあります。編集可能な元データ、使用フォントや素材の情報、書き出し条件、KDPテンプレートをまとめて管理し、別の担当者が見ても最新版を判断できるようにします。外注時には、修正回数、納品形式、素材の利用範囲、元データの受け渡し有無を事前に確認します。
- 電子版と紙版でファイル名を分ける
- テンプレート取得日と本文ページ数をメモする
- 使用素材の出典・ライセンスを記録する
- 修正前後のファイルを残し、どれを入稿したか記録する
- クラウド共有時は閲覧・編集権限を必要な人だけに設定する



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